車のヘッドライトの光が流れるように写った「光跡写真」をご存知ですか?
写真を見ると撮影が難しそうですが、実はたった2つの機材があれば結構簡単に撮ることができるんです。
やり方さえ分かれば初心者の方でも簡単に撮れますので、ひとつずつ丁寧に解説していきます。ぜひチャレンジしてみてください。
初めての方でも簡単に光跡が撮れる方法を紹介します。
光跡撮影に必要なもの
光跡撮影をするために必要なアイテムは2つです。
- M(マニュアル)撮影ができるカメラ
- 三脚
たったこれだけで光跡写真の撮影が可能です。
光跡を撮るには、シャッタースピードや絞り値・ISO感度をマニュアルで設定する必要があります。
カメラはM(マニュアル)撮影できるものを用意してください。
マニュアル撮影と言っても難しく考えなくて大丈夫です!
ひとつずつ設定していけば、初めての方でも簡単に撮影できますので安心してください。
一眼レフやミラーレスカメラをお持ちなら、カメラ上部にダイヤルがあるはずです。
そのダイヤルに「M」の表示があればマニュアル撮影ができます。
それから、カメラを固定するための三脚も必要になります。
車のライトを流れるように撮るためには、シャッターを20秒から30秒間開けたままにする必要があります。
石像のように止まっていない限り、手持ちで撮影すると必ずブレてしまいますので三脚を使ってください。
高価なものでなくて構いませんので、カメラの重量に耐えられる三脚を用意してください。
【カメラと三脚】この2つがあれば誰でも光跡写真を撮ることができるんです。
「三脚を持ってない」という人は、下の記事でおすすめを紹介しているので参考にして下さい。
コスパが良いので初めての三脚にピッタリかと思います。
どんな三脚を選べばいい?
三脚を購入する際、耐荷重が何kgまでなのかを確認しておくことが大事。
ミラーレスカメラやコンパクトカメラなどは比較的軽いカメラが多いですが、一眼レフカメラはかなり重いものも多いです。
自分のカメラの重量に耐えられるかどうかが、三脚選びの1番大事な部分です。
そしてレンズの重量も忘れず計算に入れてください。
カメラ本体の重量+レンズ重量=三脚耐荷重以内
に収まるように三脚を選んでください。
価格帯では、3千円くらいで購入できる三脚もありますが、安すぎるものは安定性に不安があったりしますので、個人的には1万円前後からのものをおすすめします。
コスパの良い三脚が欲しい人はこちらの記事を参考にしてください。
光跡写真の撮影方法
キレイな光跡を撮るための設定をしていきます。
やり方を1つずつ確認しながら設定すれば簡単です!
※ここではNikon Dfを使って説明しています。
まずはカメラの設定です。
- M(マニュアル)撮影モードにする
- 絞り値(F値)を設定する
- シャッタースピードを設定する
- ISO感度を設定する
- マニュアルフォーカスでピントを合わせる
【1】M(マニュアル)撮影モードに設定する
カメラ上部の撮影モードダイヤルを「M(マニュアル)」に合わせます。
【2】絞り値(F値)を設定する
絞り値のダイヤルを回して絞り値をF5.6〜F11くらいの間で設定してみましょう。
カメラの設定によりますが、僕のカメラの場合、上の写真のピンク丸のダイヤルを回すと、
液晶画面の赤丸部分の絞り値(F値)が変わります。
絞り値は大きいほうが写真全体にピントが合うのでキレイに写ります。
【3】シャッタースピードを設定する
キレイな光跡を写すには、長時間シャッターを開いておく必要があります。
大体20秒〜30秒くらいのシャッタースピードでOKです。
ここでは20秒に設定してみます。
シャッターダイヤルを「1/3step」に合わせます。
青丸のダイヤルを回すと、緑丸のシャッターの開いている時間を変更できます。
青丸のダイヤルを回して20秒に設定します。
【4】ISO感度を設定する
ISO感度とは、すごく簡単に言うと
- 感度を上げると明るくなる(手ブレしにくくなる)
- 感度を下げると暗くなる(手ブレしやすくなる)
- 上げすぎると画質が悪くなる
これだけ覚えておけばとりあえずOKです!
今回は三脚を使ってカメラが動かないよう固定するので、ISOを下げても手ブレの心配はありません。
ここでは「100」に設定しておきます。
手持ち撮影で三脚を使わない場合は、ISOを上げる必要があります。
僕は極端な画質低下を防ぐため、ISOを上げるのは1600くらいまでにしています。
【5】マニュアルフォーカスでピントを合わせる場合
光跡撮影の場合、カメラやレンズによっては、AF(オートフォーカス)が被写体を見つけられず、ピントが合わない場合があります。
そんな時はレンズもしくはカメラのAF機能をMF(マニュアルフォーカス)に切り替えて撮影します。
Nikon Dfの場合、カメラ正面右側にあるレバーを「M」に切り替えるとマニュアルフォーカスで撮影することができます。
※レンズによっては、レンズの「A」と「M」のスイッチを切り替える必要があります。
これでレンズのピントリングを回してピントが合うように調整できるようになります。
カメラの設定は終了です。
あとは構図を決めて三脚で固定したら、シャッターを切るだけです。
歩道橋や陸橋の上がおすすめ
上の写真は歩道橋の上から撮影しました。
撮影場所は、車の上下線が見渡せる【歩道橋や陸橋の上】がおすすめ。できれば片側2車線以上の道路を狙うと光線が多くなりキレイです。
レンズは広角寄り(焦点距離を短くする)の方が幻想的に撮影できると思います。
交通量が多い時間帯が狙い目
光跡撮影をする場合、交通量が多い時間帯を狙うのが重要なポイントです。
上の写真は、交通量が多い時と少ない時の比較写真です。
見て分かる通り、交通量が少ない時は光跡が少なくなるのであまりキレイに見えません。
撮影場所と時間帯を考えて準備をすることが、光跡写真を撮るための大事なポイントです!
まとめ
光跡撮影は、カメラの設定さえしてしまえば誰でも簡単に撮ることができます。
撮影テクニックよりも、【場所と時間帯】選びが何より大事だと思います。
上手く撮れないなと思ったら、撮影する場所を変えてみたり、撮影時間帯をずらしてみると良いかもしれません。
写真にあまり詳しくない人に見せると、「すごい!」と驚かれる光跡写真。
キレイに撮影して周りを驚かせちゃいましょう!