僕が写真を始めようと思ったのは、「ただ、君を愛してる」という映画を観たことがきっかけです。
映画内では頻繁にカメラや写真が登場し、写真を撮影するシーンもたくさん出てきます。
それまで写真やカメラなんてまったく興味がなかった僕でしたが、作中に出てくる撮影シーンを見て「写真って素敵だなー。おしゃれだし。僕もやってみたい」という気持ちが生まれました。
熱が覚めないうちに一眼レフを買った記憶があります。
映画が放映されていたのは2006年。古い作品なので今の10代・20代の人は知らないかもしれません。
でも、主演の玉木宏さんと宮﨑あおいさんが繰り広げる切ないラブストーリーは、今の時代を生きる若者の心にもきっと刺さるはずです。
※個人的に、無名時代の青木崇高さん(「映画」るろうに剣心の左之助役)が出演しているのも見どころです。
この記事では、映画「ただ、君を愛してる」の魅力と、有名なロケ地に行った時の写真を紹介します。カメラ男子やカメラ女子、泣きたい人は必見です!
この映画を観たら、きっと今よりも「写真」と「宮﨑あおいさん」を好きになりますよ。
「ただ、君を愛してる」はこんな人におすすめの映画
- 写真やカメラが趣味・これから写真を趣味にしたい
- 写真やカメラをテーマにした映画を観たい
- 泣ける恋愛映画が好き
- 宮﨑あおいが好き
写真が好きなカメラ男子・カメラ女子は観ておくべき
本編ストーリーの中では、一眼レフを使って写真を撮るシーンが多く出てきます。
写真が好きな人は楽しく観れるはずですよ。
僕はこの映画を観て写真やカメラの魅力にどっぷりハマりました。
撮影シーンのロケーションがとても美しいです。構図の勉強にもなりますよ。
「写真をテーマにした映画」の中でトップ作品
映画は星の数ほどの種類がありますが、写真やカメラをテーマにした作品は意外と少ないように思います。
僕が知っている範囲での話ですが。
「ただ、君を愛してる」は写真を扱った映画の中では、飛び抜けて大ヒットした作品です。
なぜそんなにヒットしたのかは、実際に映画を観て納得。
本当にいい話でした。
海外には写真を題材にした作品も多くありますが、個人的に洋画が苦手なのであまり観ようとは思いません。
「名作」と言われるような映画でも、海外の人の考え方が僕たち日本人とは少し違うように思えて・・。
僕が感情移入しやすいのはやっぱり邦画。
日本映画で「写真」をテーマにしたものならこの映画がおすすめです!
写真に興味がなくても泣ける純愛ラブストーリー
近年はドロドロの恋愛関係を描いたドラマが人気ですが、本作は暖かみのある男女の優しい純愛ストーリー。
カメラや写真の知識がなくても泣ける恋愛物語が好きな人は十分楽しめます。
正直、僕は恋愛映画はあまり得意ではありません。
そんな僕がこの映画を好きになれたのは、登場人物に感情移入できたから。
唐突ですが、僕はあまり人と関わるのが好きではありません。大人数で集まることも苦手です。
この映画の主人公は、見た目は地味で性格が個性的な女の子。体にコンプレックスを持ち、あまり人と関わらないよう生きてきた男の子。
友達を作るのが苦手な2人の大学生が、「写真」という共通点を通して仲を深めていくストーリーに僕はとても感情移入できました。
「この人となら自然な自分でいられる」と思い合う2人が織りなす純愛ストーリー。ラストの展開は涙なしでは観られないはず。
全ての男子が「宮﨑あおい」を好きになる映画
この映画は、「宮﨑あおい」を好きになるための映画と言っても過言ではありません。
彼女の演技も素晴らしいですが、宮﨑あおいさんの見た目や雰囲気が可愛すぎです。
映画序盤と終盤の彼女は、「本当に同一人物?」と思うほど印象が違います。
ずっと地味で冴えなかった彼女が、ポートレート撮影をする際にメガネを外した瞬間に「ドキッ」とさせられる男性が続出しました。
僕は一瞬でファンになりました。
宮﨑あおいさんが演じる「静流(しずる)」は、今の若い男性が見ても絶対好きになってしまうほど魅力的ですよ。
「ただ、君を愛してる」のあらすじ(※ネタバレを含みます)
2人の出会い
玉木宏が演じる「誠人(まこと)」と、宮﨑あおいが演じる「静流(しずる)」は同じ学校に通う大学1年生。
写真が趣味で常に一眼レフを持ち歩いている誠人は人混みが苦手で、入学式をサボり1人写真撮影に出かけます。
そんな中、車の流れが途切れず横断歩道を渡れずにいる静流を見かけます。
「そっちは車が止まってくれないから、あっちから渡った方がいいよ」と声をかけてくれた誠人の優しさにときめいてしまった静流。
これが2人の出会いでした。
静流は誠人に想いを寄せるが「ライバル」が出現
誠人に想いを寄せる静流は、彼の趣味である写真に興味を持ち、自分もカメラを買って一緒に撮影をしようと考えます。
しかし、誠人には想いを寄せる女性がいました。同じ学部でマドンナ的存在の黒木メイサが演じる「みゆき」です。
頭が良くて性格も良く、おまけに美人。誰からも好かれるみゆきへ好意を寄せる誠人の気持ちに気づいた静流は、「自分なんかは到底勝ち目がない」と落ち込み、みゆきと一緒にいる誠人に冷たく当たってしまいます。
ところが、ある日誠人はみゆきと楽しそうに話す静流を見かけます。
仲良くなるはずのない2人が一緒にいることを不思議に思った誠人は、「一体どうしたの?あんなに怒ってたのに」と静流に問いかけますが、静流からは驚きの返答が。
「私はただ、好きな人が好きな人を好きになりたかっただけ」
こんなセリフ言えませんよね?普通。
静流には遺伝性の持病があった
みゆきに想いを寄せる誠人を、それでも一途に好きでいたいと思う静流。
ある日、父親と喧嘩して家を飛び出した静流は、一人暮らしをする誠人の家に住まわせてもらうことに。
ひょんなことからいきなり同棲生活が始まります。
毎日一緒に写真を撮ってはフィルムを現像したり、夕飯を2人で作って食べたり、兄妹のように一緒にいるのが当たり前の生活を送っていました。
しかし、静流には誠人にも隠している秘密がありました。現実には存在しない遺伝性の病気を持っていたことです。
その病気は体が成長すると同時に病気も進行してしまい、最後は死に至るという病。だから静流は体の成長を抑える薬をこっそり飲んでいました。(彼女が幼い印象なのはこのためです)
そんなことは夢にも思っていない誠人は、静流のことを妹のような存在で見ていて、恋愛対象には考えていませんでした。
誕生日プレゼントにキスをお願いする静流
自分の誕生日プレゼントに「何がいい?」と誠人に聞かれた静流は、「キスしてほしい」と伝えます。
静流は写真コンテストに出す写真として、「キスをするカップル」をテーマにポートレート撮影をしたいと考えます。
それを聞いた誠人は、作品作りの一環としてならとOKを出し、翌朝2人は思い出の場所でキスを交わしました。
撮影が終わり、誠人と別れたあとに何かを決意した表情を見せる静流。
その日の学校帰り、誠人は静流の誕生日パーティーをしようと食材を買い家に帰りましたが、そこに静流の姿はなく、メモ書きだけが残されていました。
「今までありがとう。さようなら」
ラストは涙で画面が見えません
静流が家を去ってから誠人は必死に探しますが、大学も中退してしまった静流を見つけることはできませんでした。
それから数年後、プロのカメラマンになった誠人はニューヨークに来ています。
突然いなくなってしまった静流から、「ニューヨークで写真の個展を開くことになったから見にきて欲しい」と手紙が来たからです。
〜
ここからラストまでの続きは、ぜひご自分の目で見て欲しいです。
- なぜ静流は突然誠人の元を去ったのか
- なぜ何年も連絡をくれなかったのか
- なぜ写真の個展に呼んだのか
これらのことが分かりますよ。
終盤は何度観ても涙が止まりません。エンドロールで流れる大塚愛の「恋愛写真」で再び涙腺崩壊しました。
「ただ、君を愛してる」にはカメラや写真撮影シーンがたくさん登場
写真やカメラが趣味な人にとって、作中に使われた機材が気になる人も多いでしょう。
ここでは誠人と静流が使用していたカメラについて紹介します。
作中に出てくるカメラはフィルム一眼レフ
「ただ、君を愛してる」に出てくるメインのカメラは、フィルム一眼レフカメラです。
今のデジカメのようにSDカードに記録するのではなく、読み取った情報をフィルムに焼き付けて写真にするカメラです。
【Canon F-1】
誠人が使用していたフルサイズのフィルム一眼レフ。
1971年に発売され、当時のフラッグシップ機として君臨していた高価なカメラです。
キャノンがアマチュア向けのカメラから、プロ向けのカメラに転向した第1弾モデルと言われています。
デジタル化が進んだ現在でも愛好家が多く、程度の良い中古品はそれなりの価格で取引されています。
【Canon AE-1】
静流が使用していたフルサイズのフィルム一眼レフ。
こちらも70年代を代表するキャノンの一眼レフですが、特徴はシャッター優先AEが搭載されたこと。
そして大量生産が可能になり、比較的安価で手に入ったことで爆発的なヒットを生んだモデルです。
シャッター優先モードが搭載されたことで、初めて一眼レフを使う人でも扱いやすく、ヒット商品になったカメラです。
「フラッグシップのF-1を使う彼と、初心者が扱いやすいAE-1を使う彼女」という王道の組み合わせが作中でも見られますので、その辺もさすが写真をテーマにした映画だなーと感じます。
ちなみに、僕がこの映画を見た後に買ったのは、Nikonの「FM3a」というフィルム一眼レフ。
時代は完全にデジタルカメラに移行している中、この映画のように1枚1枚大切にシャッターを切りたくなり、フィルムカメラを買ってしまいました。
フィルムの味のある写りが僕は大好きですが、毎回フィルム代がかかるのが難点。
これからカメラを買うなら素直にミラーレスカメラがおすすめですよ。
2人の大切な場所「木のある湖」は群馬県の【菅沼キャンプ村】
「ただ、君を愛してる」の撮影ロケ地はたくさんありますが、どのシーンも綺麗な場所が多いです。
風景写真やスナップ写真をメインにしている人はとても参考になると思いますよ。
中でも、誠人と静流がキスのポートレート撮影をしたシーンに使われた群馬県の「菅沼キャンプ村」にどうしても行きたくなり、家族旅行のついでにフィルム一眼レフを持って行ってきました。
作中頻繁に出てきた二股に分かれた木もあり、根元には映画のロケ地を示す立札がありました。
とても素敵な場所なので、映画を見た後はぜひ1度訪れて欲しいですね。
「ただ、君を愛してる」はDVDか動画配信サービスで視聴できる
「ただ、君を愛してる」は2006年公開の映画ですので、もちろん現在は映画館では観れません。
観たい人はDVDを買うかレンタル、もしくは動画配信サービスを使う方法で視聴できます。
僕はDVDを購入しました。
何度も観たかったし、DVDなら車の中でも観れるので。
わざわざDVDを買うのはもったいないと思う人や、他の作品もたくさん観たいなら、VODなどの動画配信サービスを利用した方がお得です。
「ただ、君を愛してる」は古い映画なので取り扱っているVODサービスは少なめです。扱っている中では、31日間無料で視聴できる「
月額料金は2189円(税込)ですが、毎月1200円分のポイントがもらえるので、他にも観たい映画があるなら実質989円で見放題になります。
無料トライアル期間中に必要ないと思えばすぐにやめられるので、お試しに使うのはアリかと思います。
「ただ、君を愛してる」は全ての写真好きにおすすめの映画
「ただ、君を愛してる」は全てのカメラファンにおすすめの映画です。
ただの恋愛話ではなく「写真」という大きなテーマがあるので、共通の趣味を持つ人が観ればそれだけで十分楽しめる作品だと思いますよ。
そして、写真に興味のない人にもぜひおすすめしてもらいたいです。
僕のように、この映画を観て1人でも「写真を始めようかな」と思ってくれる人がいたら嬉しいです。
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